トランプの脱退によってアメリカの国際的地位が影響を受け、中国が静かに引き継ぐ
アメリカのトランプ大統領は「アメリカファースト」を強調し、複数の国際協定から脱退した結果、アメリカの国際舞台での影響力は徐々に低下している。同時に、中国はこの隙間を填める形で、国連およびアジア地域での影響力を静かに拡大している。
報道によると、トランプ大統領が国連総会で非常に目立つ発言を行い、「世界の麻薬問題」をテーマにした活動を主導したが、120を超える国が参加する中で、中国の外交官たちは国連の会議室でルールや決定の方向性に静かに影響を与えている。
ここ一年で、アメリカは《パリ協定》やイラン核合意、国連人権理事会から次々に脱退し、多国間主義体制からの切断を意味している。一方、中国は国連を通じて「一帯一路」イニシアチブを推進し、「相互利益共赢」や「共同発展」といった理念を強調し、これらの言葉を国連の文書や決議に取り込もうとしている。
一部の西側の外交官はこれを「政治的宣伝」に過ぎないと考えているが、長期的には、中国は国連を通じて国際的な発展の価値観や方向性を再構築しようとしている。
財政面では、中国は既に国連の第二の資金提供国であり、財務的なレバレッジを利用して人権関連の予算配分に影響を及ぼしている。過去には西欧諸国が中国からの予算削減を防いだが、アメリカ自身も予算縮小を主張しているため、北京の発言権はさらに増加する見込み。
報道によると、トランプ政権は就任初期に《環太平洋パートナーシップ協定》(TPP)からの脱退を表明し、アジア太平洋地域でのリーダーシップを固める機会を失った。現在、中国はアジアの大多数の国々の最大の貿易相手国となっており、その経済力は無視できない。アメリカと北京の間で揺れる国々は、今後、経済的な生存と外交的な自主性の間で難しい選択を強いられる可能性がある。
