東京で働く洪さんは、物価が上昇することを深く実感しており、特に日常生活の食品価格の上昇が顕著です。スーパーに行くと、飲料やコーヒーの価格が驚くほど上昇しており、生活費も増えています。洪さんは、スーパーマーケットで販売されている食品は2ヶ月前に値上げされたばかりで、最近も再び値上げされ、特に食品の価格上昇が目立つと述べています。彼は、給与の調整速度が物価上昇に追いついていないことから、多くの働く人々が苦しい思いをし、「何でも上がるが、給料は上がらない」と語りました。

一方、台湾の物価は主計処によると、5月の消費者物価指数（CPI）の年増率は1.55%で、2%の警戒ラインを下回っていますが、外食費は逆に持続的に上昇しています。食品の価格は3.09%上昇し、肉類は4.8%上昇、外食費も3.5%上昇しており、外食族はその負担を強く感じています。

中央大学経済学部の呉大任教授は、現在の世界の貿易関係が台湾の物価に良い影響を与えていると指摘しました。ただし、台湾には物価を押し上げる要因もあり、主に家賃が上昇していることと基本賃金が毎年調整されることです。これらが相殺された結果、台湾全体のインフレ状況はそれほど深刻ではないと述べています。呉教授は今後数ヶ月間、関税政策に大きな変更がなければ、物価の上昇傾向が緩和されるだろうと述べています。

日本はその状況とは異なり、呉教授は日本の上半期のCPI年増率が3.5%から4%の範囲で推移しており、これが彼らの生活と家庭の支出に大きなプレッシャーとなっていると指摘しています。そのため、日本政府は物価上昇がもたらす圧力を軽減するための政策をいくつか実施しています。しかし、夏の極端な高温が予想される中、高齢者が電気代を節約するためにエアコンを使わないのではないかと懸念しています。東京都は今年の夏、4ヶ月間、都内の約800万世帯に対して基本水道料金の免除政策を実施することを決定しました。予算規模は368億円であり、この減免措置を通じて市民に余裕を持たせ、エアコンを使用することを促進することを期待しています。

洪さんは、この政策によって4ヶ月で4千〜5千円程度の余裕ができ、一部の人々が眠る前や暑い昼間にエアコンを使えるかもしれないと述べました。しかし、高齢者のためだけの政策の場合、彼らがエアコンを使う習慣がないなら、効果があまりないとも感じています。

台湾では、各県市政府が同様の政策を提案する可能性はあるのでしょうか。台北市議員の林珍羽は、台北の水道料金の基本料金は管径の大きさによって決まり、家庭用水と弱者を支援するための評価をする必要があると述べています。林議員は、まずは家庭用と弱者層に対して支援を行うことができると考えています。しかし、東京都の政策は参考にする価値があるが、予算の確保が必要であることを強調しました。林議員は、台北市にはその機会があると考えていますが、中央政府が予算を大幅に削減しているため、地方の生活や福祉予算が既に影響を受けていると指摘しています。