ニューヨーク地下鉄、AIを使った犯罪防止の計画にプライバシーの懸念が浮上
運輸長官ダフィーは、大都市交通公社（MTA）が地下鉄の犯罪やホームレス問題に対処する具体的な計画を提出しなければ、連邦の資金が凍結される可能性があると警告した。MTAの首席安全担当官ケンパーは、MTAが人工知能（AI）技術を使用して地下鉄のプラットフォーム上の潜在的な異常行動を検出する計画を発表した。MTAは顔認識を使用しないと強調したが、このニュースはプライバシーの懸念を引き起こした。
ケンパーは、MTAがAI会社と協力して、リアルタイムの監視映像を分析するソフトウェアをテストしており、非合理的な行動が発見されると警察に自動通知する機能を備えていると述べた。彼はこの技術を「予防的予測」と呼び、犯罪が起こる前に潜在的な容疑者を特定することを目的としている。
MTAの報道官ドノバンは、この技術が個人を識別するのではなく、行動を検出するためのものであると強調した。しかし、ニューヨーク市民権連盟の政策顧問ハリソンは、偏見が生じやすいAI技術を使用して地下鉄を監視し、警察を呼ぶことはさらなる不平等を生む可能性があると批判した。
このAI監視計画は、州知事ホクルとMTAが一連の無警告攻撃事件を受けて公共の安全を高めるための一環である。
最近、マンハッタンのブルックリン橋-シティホール地下鉄駅で致命的な刺殺事件が発生し、被害者は5号線の列車に乗っている際に襲われた。なお、この計画が発表される約1か月前、ダフィーはMTAが具体的な提案を行わなければ連邦資金を凍結すると警告していた。しかし、市警のデータでは、地下鉄内の重大犯罪率はCOVID-19流行前より減少しているが、攻撃事件は依然として増加している。
