TikTok、中国へのEUユーザーデータの送信で再び罰金
アイルランドデータ保護委員会（DPC）は金曜日、ショートビデオプラットフォームTikTokがEUのユーザーデータを中国に送信し、GDPRに違反したとして、5.3億ユーロの罰金を科したと発表しました。この委員会は、テクノロジー企業を監視する主要機関であり、以前にもアマゾンやMetaに罰金を科したことがあります。
2023年には、TikTokが18歳未満のユーザーデータを不適切に取り扱ったことにより、3.45億ユーロの罰金を受けたことがあります。調査過程で、TikTokはEUユーザーのデータを中国のサーバーに保存していないと主張しましたが、4月には限られた範囲内での保存があったことを認めました。
副委員長Graham Doyleは、TikTokがEU内と同様にEUユーザーのデータを保護すると保証していないと指摘しています。Doyleは、中国の法律の枠内で当局がEUからのデータにアクセスする可能性を考慮していなかったことを指摘しました。委員会は他のEUデータ保護機関と協議を行い、更なる規制措置を検討中です。
罰金に加え、TikTokは6ヶ月内にデータ処理の変更を行い、EUの規範を遵守する必要があります。母会社の字節跳動（ByteDance）は中国に本社を置いていますが、TikTokは多くの株式が国際的な投資家によって保有されていることを強調しています。それにもかかわらず、北京にある字節跳動の本社は、中国政府の要件に従う必要があります。
この問題はアメリカでも懸念を呼んでおり、専門家はアメリカのユーザーデータが中国政府の手に渡る可能性を危惧しています。1年前、前アメリカ大統領バイデンは字節跳動にアメリカ事業の売却を要求しました。そうしなければ、TikTokは禁止されることになります。
