COP27:《ランセットカウントダウン》レポートが気候変動が世界の健康に与える脅威を指摘

著名な英国の医学雑誌『ランセットカウントダウン』の最新レポートによると、気候変動が世界の健康に深刻な影響を与えていることが明らかになりました。このレポートでは、化石燃料への依存が続くことにより、食料不足や感染症、熱関連疾患の危険が増大していると指摘しています。国連事務総長のアントニオ・グテーレスは、各国の指導者がこの重大な問題に対応するために行動を取る必要があると呼びかけました。
来月、世界中の指導者がエジプトで開かれる国連気候変動サミットCOP27に参加します。報告書は、COVID-19の影響で世界の医療サービスが圧迫されていることに加え、極端な天候がさらなる圧力をかけていることを述べています。過去20年間で、高温に関連する死亡者数は3分の2増加しました。特に2022年には、イギリスで40度の高温記録を含む世界各地で高温が観測されました。
これらの極端な高温は、心血管疾患や呼吸器系の疾患の悪化、熱中症、心理的健康への悪影響を引き起こす可能性があります。それでも、レポートでは即時に行動を取り、クリーンエネルギーへの転換やエネルギー効率の向上が行われれば、数百万人の命を救うことができるという明確な証拠があることに言及しています。
グテーレス氏は、G20諸国が世界の温室効果ガス排出の80%を占めていると指摘し、彼らの削減努力と再生可能エネルギーへの投資が重要であることを強調しました。一方、報告書は、アフリカや南アメリカにおけるマラリアなどの蚊媒介疾患の拡大リスクも増加していると警告しています。また、『ランセットカウントダウン』によると、2020年には470万人が大気汚染で死亡し、そのうち130万人(35%)は化石燃料の燃焼に直接関連しているとされています。
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