中国の「反内巻」スローガンと残業の現実

中国では、ますます多くの人々が職場で「内巻」と呼ばれる問題に直面しています。上海のあるインターネット企業で働く劉さん(仮名)はBBCに対し、「実際には私たちは家に仕事を持ち帰っているだけで、オフィスの灯が消えれば残業をしていないように見えるが、実際に残業しない人は誰か?」と述べました。今年の全国人民代表大会で「内巻をなくす」ことが大きな話題となり、メディアは企業に残業をやめるよう求める報道がなされましたが、業界内の多くの企業の従業員は「残業は続いている」と報告しています。
「内巻」という言葉は、内部での過剰な競争や底辺競争を指す用語であり、多くの企業の従業員が自分の「努力」を示すために規定を超えた業務報告を提出することを余儀なくされています。例えば、中国の奇瑞自動車の従業員は1ヶ月に120時間の残業を強いられ、最終的な月給は4800元に過ぎないという報告があります。中国の労働法は、労働者の1日の労働時間を8時間以上に制限しているにもかかわらず、実際にはこれらの規則はほとんど実行されていません。
中共中央政治局は最近の会議で、「内巻式」競争を防ぐ重要性を改めて強調し、企業に改革と自律を指導しました。美団や大疆などの企業が「残業をしない」と宣言していますが、多くの従業員は依然として残業が頻繁に発生していると報告しています。ある従業員は、メディアに残業の具体的な状況を話すことで解雇のリスクがあるとさえ言っています。
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