中国が中東から液化石油ガスを購入開始、米国産大豆を拒否
米中間の高関税貿易戦争の中、中国は米国産大豆を購入するのをやめただけでなく、最近では米国から輸入していた液化石油ガス（LPG）を中東からのものに切り替えました。この動きは、世界のLPG市場に再編をもたらす可能性があります。
報道によると、中国本土のバイヤーは供給元の変更を決定し、匿名のトレーダーによれば、5月と6月に米国産LPGを載せた7隻の輸送船が中国に向かう予定だったが、現在はインドや東南アジアなどに向かうことになっています。データによれば、中国は日本に次いで、米国のLPGの第二の購入者であり、2024年には中国のLPG輸入量が3568.21万トンに達する見込みで、そのうち1800.77万トンは米国から輸入され、総輸入量の半分以上を占めています。
米国エネルギー情報局のデータによれば、中国の石油化学産業は製造のために米国産LPGに大きく依存しており、米国内のLPG市場は需給のバランスが崩れています。もし中国に商品を販売できない場合、米国企業の在庫は増加し、収益に悪影響を与えることになります。
エネルギー分析機関East Daley Analyticsのアナリスト、ジュリアン・レントンは、LPGの貿易の流れが調整される可能性があるが、1日あたり40万バレルの貿易量を他の市場に移すことは基本的に不可能だと述べています。また、航運コンサルタント会社のドリューリーは、中国の反制措置が米国の輸出に圧力をかけ、受け入れ施設の拡張工事が遅れる可能性があり、在庫が積み上がることでコストが急上昇し、LPGが買い手を見つけられず、製造業者は価格を引き下げるか生産を制限することを余儀なくされるだろうと分析しています。
中国のLPG取引の高官は、貿易摩擦により中東LPGの先物価格が現物価格に対して上昇し、トン当たりのプレミアムが30〜60ドルまで拡大したと述べています。以前はこの価格差は1トンあたり20〜30ドル程度でした。新たな関税政策により、中国は米国からのLPG輸入を再び根本的に減少させ、米国以外のLPGの売り手を求める可能性があります。中東からの供給が増える中、インド、インドネシア、日本、韓国などが恩恵を受けて、より安価な米国の製品を購入することが期待されています。
